習慣流産治療について

1.習慣流産に対する心得

習慣性流産


流産とは・・・?
人間が妊娠したと気付き、その後生児を得られずに22週までに妊娠を終了する事を言います。 (22週以後36週までは早産と言います。)

では、人間は何%ぐらい流産するのでしょうか?7人に1人(約15%)が妊娠と気付いた後、流産すると云われています。しかし、妊娠と気付かずに流産している場合もあります。文献的には約30%程が月経中に妊娠反応が出ているとされるものもあります。また、体外受精・胚移植後13日に血中HCG定量で妊娠反応陽性(2mIU/ml以上)でありその後流産に至る者は、一般的に約50%に認められています。

つまり相当の人が妊娠後流産に終わるというのが現状であり、その原因は殆んどが胎児の染色体異常であると考えられます。胎児の染色体異常の発生率は母体年齢と共に上昇します。20才と40才のダウン症(21トリソミー)の発生率には約10倍の差があります。
その流産を2回くり返した症例を反復流産、3回以上連続して発生した症例を習慣流産と定義しています。

一般的に1/7×1/7≒1/50、50人に1人の割で反復流産が、1/7×1/7×1/7≒1/350、350人に1人の割で習慣流産が発生する計算となります。




【1】流産を心配して来院する患者さんの傾向

A) 流産に至った病院で問題となる事

1、 妊娠した時、分娩が専門の病院・産院で診察を受ける場合が多い為、若し流産しそうな人や流産した人は、とかく敬遠されがちです。担当医から患者さんに対して無神経な言動を与えられた場合が目立ちます。
  また、その際に何故流産したのか原因を医師に問いかけても、原因不明とか解からないとかいった返答が多く、流産した事に対して患者さんが釈然としないでいる場合が殆んどです。
   
2、 普段妊娠に関して健診は、約4週間毎に行ないます。全く妊娠の経過や状態が解からないまま流産に至るケースが多く、担当した医師に対して不信感をいだいている患者さんも少なくありません。
   
3、 流産の診断をする際に、いつになっても確定診断を出さず、1週間、1週間あとのばしにする病院も多い様です。胎嚢(赤ちゃんの入っている袋)や胎児は1日約1mmの割で増大して行きます。胎嚢が20mm以上あれば必ず卵黄嚢(黄味)の横に胎児が数mmあり胎児心拍も確認出来るはずです。胎児心拍が確認出来れば1週間後には約1cm程の胎児に発育しますので胎児心拍が停止したかどうかも1週間あれば確実に診断が出来ます。故に流産の診断を早く下す事により早く流産を終了させ、次回の排卵(妊娠)をなるべく早く起こさねばなりません。人の流産率は、年齢と共に増加します。1ヶ月でも早く妊娠する事が次の妊娠の成功率を高めることになると考えます。
   
4、 切迫流産等の診断を受けても止血剤や子宮収縮抑止剤を処方し、家で 安静にしていなさいと言うだけの医師が目立ちます。どういう事が安静なのでしょうか?少なくとも安静とは、食事・排尿・排便以外は臥床(ねている)している事を言います。家で臥床していても出血が続く場合は入院して絶対安静にしていなければなりません。しかし、一般的な産院では、分娩予定者の入院を優先する為、なかなか入院させて頂けません。出血が止まらずに続くと、膣内細菌叢が変化し、子宮頸管粘液中顆粒球エラスターゼなどの起炎物質が発生し、子宮収縮を起こします。その結果再び流産が進行し、流早産の原因になる事が知られています。この様な例は4ヶ月以後の胎児心拍がはっきりしていて流産する場合に目立ちます。安静にしているだけで流産しなくて済んだはずの流産が比較的多い事を忘れてはいけません。
   
5、 流産処置に関しても、全く麻酔をかけずに行なったりケタラール麻酔で行なう場合が多い為、流産処置を行なう際に疼痛(痛み)が強かったり、ケタラールのせいで悪夢を見たりしてトラウマ(心の傷)をおう症例が多いと思われます。
   
6、 また、流産した後6ヶ月も避妊を勧める病院も多く見られます。次回の月経さえ発来すれば内分泌学的に全く問題がないと思います。なるべく早く妊娠する事が望ましい為、避妊期間は1周期程で良いと思います。


B) 患者さん自身で問題と思われる事
1、 タバコによる流産が非常に多い事を忘れてはいけません。死産率でさえも本人が喫煙している場合は10倍、夫が喫煙している場合は4倍、夫婦で喫煙している場合は40倍というデータがあります。流産を心配するのならば必ず禁煙する事が第1です。また受動喫煙も大変問題となります。家の人や職場の人にも協力して頂き、極力タバコの煙を吸わない様心がけて下さい。
   
2、 妊娠すると、とても眠くなるものです。「つわり」の一症状として眠気が上げられる程です。それは、胎児が子宮内に着床する為に母体が安静にしていて欲しいからです。にもかかわらず最近の女性は、仕事を持っている人が多く朝から晩まで男性と同様に働いています。中には 夜勤をしている人もめずらしくありません。
   
3、 日本はまだ妊娠した女性に対しての理解が余り整っている国とは思えません。そういった環境の中で無理をして妊娠生活を送っている人が目立ちます。その点は西洋の方が勝っていると思います。例えば妊婦さんがつわりの時、町を歩いていて何か食べたい物や食べられそうな物が目に入ったなら、その食べ物を売っている店で、ただでそれを食べさせてもらえる習慣のある国があります。つわりは病気ではありませんが、水分やビタミンの摂取不良は、胎児の発育に重大な影響を与えます。また、御主人も妊娠している奥様に対して、とても良くつくす傾向があります。男性が家事をしたり買い物に出かける姿は、西洋では当たり前です。私は、つわりで困っている患者さんの御主人にディズニーの「わんわん物語」を見させてあげなさいと良く言います。主人公が飼われている家の奥様が妊娠し、真冬の夜中にスイカを食べたいと言い出し、御主人が吹雪の中ガウンをまとってスイカを買いに行くシーンがあります。ご主人が奥様に「本当にスイカが食べたいのかい?」と困った顔で聞きます。すると寝室で寝ている奥様が「そうなの、ついでにチャプスイ(中華丼)もお願いよ。」と言っている様子が西洋の慣習を象徴している様に思われます。つまり西洋は女性・妊婦・子供をとても大切にする為、日本に比べて以前は、妊産婦死亡率・死産率がとても低かった事は事実です。日本では昔から「妊娠は病気でない」、「つわりは我慢しなさい、赤ちゃんの元気な証拠」、「妊娠すればお腹は良く張るものだ、気にする事はない」といった誤解が多かった事は確かです。妊娠中のトラブルの際に 仕事をしていて休めないとか、入院安静が必要なのに入院出来ないというのは流産をし易くする原因の1つと考えても過言ではありません。


【2】習慣流産治療を受ける前に気をつけておきたい事

1.流産した時の状態をしっかり覚えておく。
胎嚢の大きさや胎児の大きさ、胎児心拍があったか無かったか?
出血で始まったか何も症状が無かったか?
出来れば超音波写真をなくさずに持参して下さい。




【3】習慣流産に関して詳しい医師の選び方

「ある病気に関して専門医と言える医師とは?」と聞かれた場合、少なくともその病気の患者さんを1000人以上診察・治療した事のある医師を示すと思います。

習慣流産は、妊娠350回に1回の割合で発生します。1000人の習慣流産患者を診察する為には、35万人の妊婦を診察しなければ経験出来ない疾患という事になります。年間1000例分娩のある病院に勤務していた場合350年かかる計算です。一般的な診察をしている 医師では、一生のうちに1000人の習慣流産患者を診察する事は不可能と考えられます。日本でも習慣流産で有名な一部の大学病院で1000名以上の統計を出しているに過ぎません。つまり、習慣流産の専門医は日本に殆んどいないのが現状である事を記憶しておいて下さい。
では、どんな医師が習慣流産患者にとって望ましい医師なのでしょうか?

まず、流産時の状態を詳しく聞いてくれる医師を選びましょう。習慣流産治療を受ける前に気をつけておきたい事でも述べました様に、流産した時の胎嚢や胎児の状態が、その流産の原因の手がかりになる事が多いものです。流産の殆んどは、胎児の染色体異常等、先天的なものが多く、原因が母体や夫婦の組み合わせによって生じる流産はそれ程、無いのが現状です。 次に検査をする場合、必須と思われる検査を簡潔に行ない、まず保険適応範囲で治療可能な疾患が有るか無いかを確実に診断して頂ける医師が良いと思われます。 医師の中には教科書を開きながら、そこに書いてある事を教科書通りに検査・治療する者が多い様です。

習慣流産の検査に関して、特にリンパ球の細胞性免疫能や血液凝固系機能についての検査は保険適応の無いものが多く、保険適応があっても高額な検査が多い為、教科書に書いてあるまま、やみ雲に検査をされると大変な事になります。また、それらの検査は検査センターによって基準値が異なったり、検査する迄に時間がかかると変化する事が多く、再現性が悪い為、一度や二度のスクリーニング検査を基に結論を出す事にも無理があります。 治療に関しても、一度や二度流産しただけで何の根拠もなくすぐに夫リンパ球免疫療法を行なったり、アスピリンや紫令湯を処方する医師も目立ちます。

今迄の流産が単に胎児の先天的な異常による流産がくり返されたものなのか、原因のはっきりしない症例では、本当に夫婦間の免疫学的な不均衡や、自己免疫疾患が原因と考えられる習慣流産かと適確に診断出来、患者さんに納得のいく説明の出来る医師が習慣流産に詳しい医師だと思って下さい。

2.習慣流産検査について

習慣流産

3.原因として考えられる疾患

自分自身で診察をし、検査・治療を行なった反復流産・習慣流産141症例

症例数
分娩に至った
症例
平均生下時
体重(g)
男女比
平均流産
回数
黄体機能不全症
17例
13例
3177.8
1:1,2
2.4回
染色体異常(転座等)
8例
5例
3113.3
2:1
2.5回
子宮奇形
5例
4例
2957.5
1:1
4.2回
子宮頸管無力症
5例
5例
3508.8
1:1
2.2回
自己免疫疾患
3例
0例
-
-
6.0回
早産
2例
2例
3056.0
0:2
2.0回
糖尿病
2例
1例
双胎にて除外
-
2.0回
夫婦間免疫学的不均衡
18例
16例
3264.4
1:1
3.3回
原因不明
81例
☆55例
2994.5
1:1.26
2.2回
141例
101例
3078.2
1:1.17
2.5回

☆原因不明者で流産回数が3回未満の症例は全て未治療の上様子を観察する為、その後自然に妊娠した際に他院にて診察を受ける場合が多く、実際にはより多くの症例が妊娠分娩に至っていると考えられます。


その他 教科書的には、高プロラクチン血症・甲状腺機能障害及び赤血球系の不適合も考えられますが、明らかなプロラクチン分泌異常や甲状腺機能障害の症例は妊娠に至りにくい場合が多いと思います。また赤血球系の不適合はRho(D)の不適合が代表的であり、現在では抗D免疫グロブリンの普及によってその頻度は減少しました。その他の赤血球系の不適合による流産はごく稀で、その治療は血漿交換療法等がありますが、とても困難なのが実情です。


【治療法について】
◆黄体機能不全症(含:月経周期異常、多嚢胞卵巣症候群)に対しては主に排卵後の黄体刺激(HCG)や黄体ホルモン補充(プロゲホルモン)、場合によってクロミフェンやpFSH・HMGによる排卵促進を行ないます。
◆子宮奇形に対しては根治手術としてJohns&Johns手術を、子宮頚管無力症に対しては子宮頚管縫縮術を豊川市民病院へ依頼します。早産をくり返す症例に関しては、安静と子宮収縮抑止剤の投与以外治療法はありません。
◆糖尿病はコントロール可能であれば食事療法で不可能な場合はインスリンコントロールを豊川市民病院へ依頼致します。
◆夫婦間免疫学的不均衡症例に対しては患者さんの同意を得た上で夫リンパ球免液療法を行ないます。尚、染色体異常(転座保因者等)症例や原因不明で流産回数が3回未満の症例は、全く無治療のまま、様子観察をします。
◆また、自己免疫疾患(SLE・抗リン脂質抗体症候群)について全く分娩に至った症例が無いのは、SLEや血栓症が発症してしまい母体保護の為、妊娠を禁止した為です。
◆また、高プロラクチン血症や潜在性高プロラクチン血症に関しては、日頃のストレスが影響すると考えられますので、落ち着いた生活を送る事が望まれます。

4.夫リンパ球免疫療法について

習慣性流産

原因不明の習慣流産に対して行ないます。(必ず3回以上流産した症例に限ります。)
この治療を行った際、約80%の御夫婦が次の妊娠で生児を得ています。
しかしながら、この治療法はまだ解明されていない点が多く保険適応も認められておりません。
御夫婦で、十分検討していただいた上、ご希望される方に限り治療をいたします。
尚あらかじめ御主人の採血をして、感染症検査(HBs抗原、HCV抗体、STS、HIV抗体、ATLA抗体)が全て陰性の場合に限り治療を実施します。

■治療方法
1.御主人の血液を20〜40ml採血します。
2.血液中のリンパ球を分離します。
3.リンパ球を放射線照射にて不動化します。
4.翌日、奥様の前腕中央に皮内免疫します。(ツベルクリン注射と同様)
5.皮内免疫の際は、血管確保の上、血圧モニターをつけて約2時間観察します。
  (時間に余裕を持って御来院ください。)


■治療の時期と回数
皮内免疫は、まず妊娠する前の月経中に3回(この間はなるべく妊娠しないようにお願いします。)
皮内免疫後48時間の皮内反応が縮小する事を確認します。
また妊娠後、妊娠初期に2週間あけて2回行ないます。
御主人の採血は水曜日のAM8:30に行ないます。
奥様の皮内免疫は、翌日の木曜日AM11:30頃に行ないます。


■費用
各皮内免疫1回につき全ての料金を含めて\36,800
御主人の感染症検査は別途¥7,600

5.妊娠に至ったら

習慣性流産

反復流産や習慣流産症例は、健常な妊婦に比べて妊娠中にトラブルを発生し易いと考えるべきです。


【A】まず充分な初期管理が必要です。

1.排卵後約16日目より診察の開始。12週までの間は以下の如く診察・治療を行ないます。
・家事制限(日本産婦人科学会指針)
・プロゲホルモン/50mg 3日/週の投与、または、デュファストンの服用(30〜60mg/日)

2.外性器出血や絨毛膜下血腫を認める場合
・家事禁止(日本産婦人科学会指針)
・アドナ、ダクチルの服用
(注)家事禁止とは、家庭において可能な限り臥床を続けることを意味します。
故にシャワーやシャンプーを自分で行なうことは厳禁です。その為当院内で看護師がシャンプーを行う為のシャンプールームも備えてあります。

3.外性器出血を認めたうえ、その血液の培養で、GBS等の繊毛羊膜炎を発症する可能性の高い細菌を認めた場合
・頻回の膣洗浄
・ペニシリン系の抗生剤投与

4.12週以後も早期の子宮頚管無力症による流産が少なくないため、頻回に問診し、子宮頚管長の確認も必要です。


【B】妊娠30週以後は、胎児も約1500gに達し未熟児センターのある病院では胎外生活可能な時期に入ります。胎児心音のモニタリングをしながら、34週まで胎児の安全を確認して行きます。


【C】34週で胎児は2000g程に育ちます。もう一般的に小児科のある病院であれば胎外生活は可能です。
10数回も流産経験のある症例で35週で選択的帝王切開を行なった例もありますが、もう少ししんぼうして予定日頃迄、子宮内で赤ちゃんを育ててあげましょう。


【D】但し、推定体重2500g以上まで育てば、どの様に分娩するかは御夫婦で決めて下さい。とにかく元気な赤ちゃんをまず産むという事が一番大切な事ですから…。

6.習慣流産に関して25年間診察を続けた印象

この項に関しては、習慣流産に関して学問的でなく単に臨床医として感じた事を雑念として書きつづったものです。何かの参考となれば幸です。


私が名古屋市立大学大学院に在籍し八神喜昭教授の指導の基、習慣流産に対する治療を模索していた25年前。妊娠を人の生殖≒移植ととらえて腎移植センターの研究施設をかりて、組織適合抗原を調べていました。当初は、およそ習慣流産夫婦の組織適合抗原が非常に異なっていて、その結果母体に 胎児が免疫学的拒絶を受けて流産すると予測していました。しかし、数十例の習慣流産夫婦を調べていくに従い、その組織抗原の適合性の多さに驚きました。
組織抗原=血統(血筋)という考え方もあります。純血種は長続きしないという原則もあり、夫婦の血筋の近い夫婦が妊娠すると流産し易いという観点からも次第にその考え方が受け入れられる様にもなりました。

名古屋市立大学産婦人科の事が新聞やテレビに出る度に全国各地より患者さんがおしよせて来る様になり、朝から晩まで習慣流産の検査・治療に没頭した事はまだ記憶に新しいものです。約100組程の習慣流産夫婦が来院し、全ての症例の組織適合性を調べさせて頂きました。 また、流産に対する治療後妊娠した際は12週まで全て入院して頂き、その後も毎週外来で診察を続ける日々が続きました。
その頃より治療を全て主治医予約制にして行なう様になりましたし、分娩に至る迄とにかく普通の健常夫婦と習慣流産夫婦と、どの点が異なるのかを追跡させて頂きました。
私が4年間の大学院の研究を終える頃、13回流産をくり返した症例が、夫リンパ球免疫療法施行後14回目に健児を得た時は、これが間違いないオールマイティーの治療法だと思い上がった事もあります。

しかし、その反面、自己免疫疾患患者(抗核抗体、抗リン抗体、抗SSA抗体陽性者)に於いては、この治療法は禁忌でありました。 抗核抗体の強陽性者や、抗リン抗体症候群の中で血栓症(特に脳血栓)を発症した人には赤ちゃんを 望めない人がいる事を悟らされたのもこの頃でした。とにかく普通に産婦人科医をしていたらまず経験する事の出来ない事を数年の間に経験させて頂いたのは事実です。 私が大学院を終了し故郷の豊川市民病院へ帰る頃、習慣流産患者自身にはNK細胞活性が高いという興味深いデータが出ました。 そのNK細胞とは人が精神的に追いつめられた状態、ストレスを感じている状態の時に活性化される細胞でもあり、その心配している物に対してダメージを与える細胞でもあるらしいのです。 他に例をとれば老人性痴呆の患者さんにもその活性が高く、老人がストレスを感じる環境にいると活性が上がり痴呆が進み、リラックスすると下がり痴呆が治るというデータもあります。

つまり習慣流産患者さんは、患者さん自身が子供が妊娠しても育たず流産してしまうという事を常に心配し、妊娠したと同時に自分の子宮内の胎児に対して強い意識を持つ事によりNK細胞が活性化し、 標的細胞が胎児となって流産してしまう傾向が強くなるのではないかと感じたわけです。
その治療を行なう為には、流産をした人、流産をくり返した人に対して、充分流産を経験した医者が丁寧にカウンセリングし過保護な程に診察をし、 また他の患者さん同志を交流を持たせ治療に当たる事が、流産を治す最良の手段なのではないかと考えました。
豊川市民病院に在職していた頃は流産部屋をつくって入院させ、同じ環境にある患者さん同志をしっかり交流を持たせ、週3回程の診察を行ないました。(これを修学旅行入院と称しました)開業してからも友人の梅林先生の梅林病院のお部屋をお借りして同様の治療を行なっていました。しかし梅林先生が亡くなり、平成15年12月にて梅林病院が休業されてしまってからは、とにかく外来通院で出来る限りの安静を保てる環境と、患者さん同志が交流出来る環境作りに精を出しています。 宿泊は出来ませんが、日中に休憩のとれる病室も用意してあります。臨床上行なえる治療にも限度があります。
残りは患者さんの医者に対する信頼感が健児を得る為の一番の近道と考えております。 何か、流産で心配のある人悩みのある人は、是非とも信頼おける医者に出会って下さい。そして充分行き届いた治療を受けて下さい。
とにかく流産出来て子供の出来ない人は、ごく一部の疾患を持った患者さん以外にありませんから。